ブロンズないし大理石彫刻で身体に密着した薄いあるいは濡れた着衣を表現することはすでに紀元前5世紀ギリシアで魅力的な造形課題として追究されている。
① 前470-460年頃の「Ludovisi の玉座」の Aphrodite Anadyomene(海から上がるアフロディーテー)とそれを支える二人の Horai(季節たち)を嚆矢として
② 前420年頃 Paionios が一塊りの大理石から制作した「Olympia の Nike」(ひどく毀損しているが原作が残っており、現代オリンピックのメダルに復元像が描かれている)
③ 前420-410年頃の「Kallimakhos の Aphrodite」(ブロンズによる原作に基づく大理石のローマコピーが伝わる)などがまず挙げられる。