Ekphrasis 註解

Philostratos, EikonesとKallistratos, Ekphraseis の註解を A4 一頁に圧縮してみた。

巻･章

章題

場面･モチーフに関する考察

Fig.

K. 3

Ph. I.6

Erotos Agalma

エロース像

Erotes

エロースたち

K: 前4世紀中頃の「PraxitelesのEros」(fig. 2) の記述。少年の姿。

Ph: 林檎園で自由奔放に戯れるErosたちは、Aetionの絵画「Rhoxane とAlexandrosの結婚」（結婚は前327年）以降普及した幼児の姿。例＝「Rhodosの眠るEros」(fig. 3) は前3世紀後半～前2世紀前半。

2

3

Ph. I.27

Amphiareos

アンフィアレオース

Fig. 4の最下段などではAmphiareosと馭者Batonの乗る四頭立て戦車が地中に飲み込まれていくが、PhとPindarosでは馭者は言及されない。また戦車はPhとIliasでは二頭立てだが、図像では四頭立ての方が多い。Phは図像伝統よりも文学伝統を優先させることがある。

4

Ph. I.29

Perseus

ペルセウス

前4世紀の画家Nikias以来、Andromedaが岸壁から降りるのに手を貸すのは海獣Ketosを斃したPerseus自身なのが通例だが、Phの記述では青年の姿のErosである。それは前5世紀中頃の「PheidiasのEros」(fig. 1)、前5世紀第4四半期のfig. 5（Erosではないが）と符合する。Fig. 5の立木に縛められるモチーフはSophokles, Andromedaに由来。