橋本明夫氏の命日。まだ在職中だった 2016/4/23 歿。鑄造家として私のギリシアブロンズ研究の価値を理解し支援して下さった。
2015年秋、電話で呼び出されて東京藝大上野の鑄金工房に行くと、修復を依頼された人物胸像二体の着色を手伝って欲しいという。作品名は記録しているが公表できない。写真は禁じられたので記憶にしか残っていないが、かなり大きかった。手順を教わりながら作業を進めて数時間話した。現代日本の着色法で行なったので古代ギリシアの着色法とは異なるが、二体がもともと故意に色を違えていたこともあり、「リアーチェ」二体の再現についてもいろいろ話した。2016/1/19、東京藝大鑄金での私の最後の講義のあと、上野駅で別れるまでが、先生と一緒に過ごした最後の、ゆったりした時間だった。13年お付き合いいただいた中で、先生とは随分一緒に吞んだ。日本、ギリシア、イタリアで。